「2020年度グッドデザイン賞」
受賞物件
                            ルネ横浜戸塚
共用空間「ザ・ルーフ」
                         
                    働き方が変わる共働き世帯に、集合住宅はどう応えるべきか?
働き方を暮らし方から変える。
新築分譲マンションにおける職・住融合空間「ザ・ルーフ」の創造。
時代背景
増加する共働き世帯に応える集合住宅であるために。
近年、増加の一途を辿る共働き世帯。
昨今はコロナ禍の影響もあってテレワークはますます需要が高まっている。
「ルネ横浜戸塚」は住まいの立場から日本社会に貢献するために「暮らし方の改革から働き方を改革する」住宅創造を追求した。
 
                    
                 
                プロジェクトコンセプト
「働く」と「暮らす」。2つのニーズに応えるために。
近年、テレワークの機会が増えているが、自宅では家族に気兼ねして集中できないケースなども多い。
その問題を集合住宅の共用部で解消するため、「働く」と「暮らす」の相反する機能を同時に擁する空間創造を模索した。
 
                        コワーキング+ラウンジの融合で
理想的なワークライフバランスを実現した。
                    新発想の共用空間創造
居住者の誰もが有意義に利用できる空間の創造へ。
目指したのは「働く」と「暮らす」の2つの機能を擁する、従来の共用部とは一線を画す空間の創造だった。
この新たな空間は、「老若男女問わず全ての居住者が異なる目的で一つ屋根の下に集う」という願いを込め「ザ・ルーフ」と命名した。
 
                    木造建築の採用で「仕事・勉強に最適な空間」を実現。
共用棟「ザ・ルーフ」は木材利用技術を活かした木造建築を採用した。
これによりRC造やSRC造とは異なる、カフェのようなリラックス感に満ちた空間を実現。
仕事や勉強に最適な落ち着いて集中できる環境が得られている。
 
                        「老若男女問わず一つ屋根の下に集う」という願いから、
共用空間「ザ・ルーフ」を新発想した。
                    「ザ・ルーフ」のゾーニング
様々な働き方・利用への対応力を考え、
棟内を8つのゾーンに区分。
                        「ザ・ルーフ」では様々な働き方への対応や世代ごとの利用目的、暮らしのサポートなど必要な機能を整理し、棟内を8つに区分。
このゾーニングによって誰もが快適に利用でき、目的が効率よく達成できる空間が実現した。
 
                         
                        ゾーニングにより世代・職種・利用方法を問わない
多機能な空間を実現させた。
                    <評価されたポイント~審査員による評価コメント>
集合住宅の共用ラウンジを離れとして計画する案件は多いが、本プロジェクトの共用棟は、大屋根のかかった木造で、温かみを感じるデザインとなっている。前面の軒を深くとり、広々としたデッキスペースにはテラス席があって、まるでカフェのような楽しさがある。
KOKUYOや地元NPOと協同した内部は、子供の読書コーナーからコワーキングスペース、個室ブースまで8つのエリアがあり、リモートワークの実践にも即した計画となっている。
働き方が大きく変わる時代に、共用ラウンジとコワーキングスペースを融合させた創造は、今後のひとつの方向性を示していると高く評価された。